N9979LG / 純文学〔文芸〕

青の底で[一話のみ完結作品_純文学]

作者:三毛猫丸たま
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あらすじ

 真夏、四十一度の街。  保険会社を解雇され、恋人にも去られた二十一歳の知沙は、冷めた笑みで交差点を渡る。  部屋には飲まれない薬と、鳴らないスマホ。  登録された番号を一つずつ口にしても、返事はない。  鏡の中には「美人」と呼ばれる顔が映るが、そこに体温はない。  自嘲と微笑の間で、彼女は「ねえ、あなた誰?」と自分に問いかける。  やがて、突然の雨。  蟻のように逃げる人々を見て笑い、  また鏡を覗き、「健康優良児」と呟く。  二十一歳の誕生日。  何も届かない朝、知沙はショッピングモールで自分を飾り、夜の歩道橋で靴を脱ぐ。 「お誕生日おめでとう」と囁きながら、風に押されて宙を舞う。    痛いほど青い空から始まった物語は、夜の静寂に溶けて終わる。  生と死、存在の境界を見つめる現代の孤独の短篇。

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話数
1
文字数
2,197
初回投稿日
2025-10-27
最終更新
2025-10-27

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