あらすじ
第一話
江戸時代の用水路工事の際に、粗末な扱いを受けた地蔵の怨念なのか、その後のその土地の現代人にまでも、同様の被害を受ける者が続出する。
第二話
限界集落と呼ばれた癸地区では、住民たちにとって、カミタチ祭りが唯一の楽しみである。何日も前から徐々に準備をし、いよいよその前日。若者たちが、神社の庭で最終作業をしているところへ、一台の観光バスが止まった。バスから降りた男女三人が、何の気もなく、神社の後ろ側に入り込む。その直後、悲鳴が聞こえる。三人は、額と頬と手首に傷を負っていたのだ。
第三話
指圧師の副沢氏は、ボランティアで入獄中の重犯者に施術するなど、その筋の者とも多く接してきた。そんな中で、重犯を犯す者の中には、背中に、ある特徴が現れることが分かった。閉院間近なある日、不審な男が来院し、触れてみると、その特徴がある。副沢氏の、「アブナイジュウキを使ったか」との問いかけに、男は服も取り落とさんばかりに逃げ去った。
第四話
どの家からも離れた、とある一軒家は、村民とのかかわりも薄く、いつしか空き家だと思われるようになる。一軒家の近くは、水門の音がものすごかったり、薄の原に近かったりして人通りがない。たまに通る中学生の間での噂として、空き家なのに、いつも小さな明りが付いている、と言う。父親が怪しみ、暗い中を、区長などと探査に入るが、一軒家の中で大変なものを発見する。
第五話
一丁の鉈が、自分の周辺で起きる様々の人間模様をかたる。結局、鉈は殺人の凶器となる。そして、最終的に警察の証拠品庫の中に保管される。そこはフォルマリンのにおいでいっぱいだが、人間の血のにおいよりは、はるかにましだ、と語る。