あらすじ
交通事故で命を落とした元ギャルの私は、王国筆頭公爵家の令嬢として転生した。
公爵令嬢として完璧に振る舞い、誰にも害をなさず、静かに生きていた――はずだった。
だが、異世界から召喚された聖女は「物語」を信じていた。
ここはなろう的世界で、彼女は主人公。
ならば必要なのは、断罪される悪役令嬢。
何もしていない私が疑われ、噂が膨らみ、正義の名のもとに公開裁判が開かれる。
王太子は善意で決断し、聖女は善意で背中を押す。
その結果が、どれほど取り返しのつかない選択かも知らずに。
断罪の場で、私は初めて“素”に戻った。
元ギャルの感覚で、ただ事実だけを突きつける。
――それは個人ではなく、公爵家そのものを敵に回す判断だと。
正義は守られ、王国は続く。
だが静かな歪みは確実に残る。
なろう聖女が物語を信じ続ける中、
元ギャル悪役令嬢は現実を見て、別の場所で生きていく。
これは、正義が必要とした悪役と、
正義を信用しなかった一人の女の物語。