あらすじ
東京湾の霧とネオンに包まれた近未来。
匿名投票サイト《THE WISH》が、国を動かしていた。
毎月一度、サイト上で行われる「投票」によって、
国民は“誰の、何を盗むか”を選ぶ。
政治家の不正資産。大企業の秘密データ。時には、大罪人の命までも。
投票の結果は“国民の総意”として認定され、
その“願い”を実行するのが、
一人の怪盗 《ファントム・ラット》
そして彼の背後には、このサイトの創設者にして唯一の協力者、
正体不明のハッカー《WISH》がいた。
機械のように冷たい声で導くその存在は、AIか人間か、誰にも分からない。
「誰かの願いが、誰かの罰になる世界」で、
ラットは今宵も“正義”を盗みに行く。
だが次第に明らかになる《THE WISH》の真の目的、
そしてWISHの正体――。
二人が信じてきた“正義”は、やがて世界そのものを揺るがす。