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この世界では、悪人を倒しても強くなれない。 善人を殺した者だけが、レベルを得る。 そのため勇者たちは、笑顔で村を焼き、子どもを殺し、「世界のためだ」と胸を張る。 善人は守られる存在ではない。 効率よく“経験値”を得るための資源だ。 空閑ライガは、その世界で“悪人”として生きている。 だが彼は、善人を殺さない。 剣を向けるのは、善人を踏み潰して英雄を名乗る勇者だけだ。 善を殺せば強くなる世界で、 悪を殺し続ける男は、いつか世界最弱になる。 それでも彼は問い続ける。 ――この世界は、本当に正しいのか。 これは、 「最も間違った方法で、世界を救おうとした男」の物語。
日本でフリーの鍵屋をやっていた紀伊甚六(キイ ジンロク)は変な爺さんと狐耳の娘にスカウトされて異世界にやってきた。その仕事とは、盗賊ギルドでの「鍵開け」だった。凄腕の師匠に鍛えられた腕と道具で異世界の鍵を開けまくる。宝箱、隠し扉、牢獄、意外とたくさんある異世界の鍵。彼は異世界で凄腕鍵開け師としてどうするのか? 日本には帰れるのか? え? 帰れる? しかも自由に? なら、とりあえず愉しみましょうってな感じで自由気ままに働きます。勇者? 魔王? いるけど相手にしませんよ。だって鍵屋ですから。でもやってくる厄介事は防げないわけで…。一人の鍵師が世界を変える………かもしれない?