あらすじ
秋空の下、カバのようにあくびをかきながら、三澤隆刑事は昼寝していた。その横で言い争っている部下の大田大輔刑事と有田悟刑事が話していると、三澤は起き上がり、折り紙を身体に巻いて飛んでいるスズメバチを見なかったかと二人に尋ねる。有田は、シャーロック・ホームズの冒険を読んでいたところだった。三澤は、シャーロック・ホームズの言葉「見るのと観察するのとは違う」を引用し、スズメバチに隠された秘密を探しに行く。
有田悟刑事は、一カ所しかスズメバチに刺されていない死体に疑問を持つ。アナフィキラシーショックは、二発目のほうが強いからだ。もしかしたら過去にスズメバチに、仏さんが刺されていたのかもしれない。捜査をしていくうちに、三十年前の事件が浮かび上がってくる。それは、とあるゴールデンレトリーバーの犬の嗅覚によるところだった。有田はその犬が、スズメバチが怖くて吠えていたのではなく、三十年前の事件で被害者の妻となった平野の奥さんがずっと飼っていた彼が、平野の遺品の匂いに親近感を覚えていた。だから事故現場に行くと吠えるのだと推理した。しかし結末は意外なことになる。