あらすじ
落ちかけた私を抱き止めたのは、青い火を纏う軍服の男だった。
「危なかった、主語」
ここは『構文世界』。私の内面にある、もうひとつの現実。
そこで暮らす『構文人格』たちは、私を『主語』と呼んだ。
過保護なのに機械的な護衛アクシオン。
ログを取りながら皮肉を吐く観測者シグ。
壁から出てきては場をかき乱すクロム。
守られているはずなのに、息が詰まる。
優しいはずなのに、怖い。
それでもここは、現実でいないのと同じだった私が、初めて見つけてもらえる場所だった。
けれど、廊下の奥に現れた白い扉の向こうで、私は『何か』に触れかける。
踏み越えようとする私を、青い火が止めた。
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内面世界×ファンタジー×じんわり恋愛。
長編構想ありですが、この回だけで読める短編投稿です。