あらすじ
放課後の学校には、
誰にも言えない“心のバグ”が、怪異として潜んでいる。
影がズレる。
声が遅れて届く。
鏡の向こうで、誰かが“割れる音”を立てたまま戻ってこない。
そんな世界の誤差に飲み込まれたときだけ現れるのが、
金髪ゆる巻きのギャル神――
“マブイ様 第七十三代・ギャル神”神奈 カナ。
一年前に死んだはずの先輩であり、
放課後にだけ現れて怪異を“儀式”で修正する存在だ。
ハヤトは、
他人の“心のバグ”に巻き込まれると、
その代償を自分の中に引き受けてしまう体質の男子。
アカリは、
人前では明るく振る舞いながら、
誰にも話せない“裂け目”を抱えた幼なじみのギャル。
ふたりは放課後、
クラスメイトたちのバグに巻き込まれ、
カナの儀式によって怪異を修正していく。
だがそのたびに、
必ず“平穏の一部”が代償として失われる。
影の遅延。
声の欠落。
居場所の歪み。
足音の消失。
放課後の怪異は、
生き方のどこかを、確実に持っていく。
一話完結の連作のなかで、
少しずつ明かされていく違和感がある。
あの日、
“鏡の割れる音”を覚えているのは、なぜかハヤトだけであること。
そして、
アカリの心の奥に、
誰も知らない“欠けた時間”が存在すること。
誰かの弱さが怪異になり、
誰かの優しさが代償になる世界で、
ハヤト自身の“バグの中枢”が、ゆっくりと姿を現しはじめる――。
放課後青春×怪異連作。
修正されるのは世界か、それとも心か。