あらすじ
海の深き闇と美が交差する場所――
そこで生きる若き人魚、ネリアは、
人間の手によって母を残酷に殺される瞬間を目撃する。
その日を境に、希望の象徴だった彼女の歌声は、復讐の武器へと変わった。
美しくも呪われた歌で船を引き寄せ、破滅へ導く。
人間はただ破壊するだけの存在――そう、信じて疑わなかった。
だが、運命は静かにその旋律を変え始める。
ある日出会った二人の子供、リアムとアイラ。
その無垢な心と優しさが、ネリアの中に新たな疑念を芽生えさせる。
「すべての人間が同じではないのでは?」と。
海の王国と人間の世界が戦争へと進む中、
ネリアは自らの憎しみに縛られながらも、
心の奥で新しい真実に触れていく――
すべてを憎む必要はないこと。
傷ついた心でも、癒しと許しを知ることができるということ。
これは、戦いと赦しの物語。
そして、どんなに壊れた心でも――
“純粋な優しさ”に触れれば、変わりうることを教えてくれる、
深海からの力強い物語。