あらすじ
世界各地に突如出現したダンジョン。
探索者による配信は、すっかり娯楽として定着していた。
天城恒一は、ただの底辺ダンジョン配信者だった。
実力も才能もない。
ただ一つ違っていたのは――
「事故が起きる直前で、なぜか止まってしまう」こと。
踏み込めば大事故になる。
でも理由は説明できない。
だから彼は、いつも「進まない」。
その結果、
事故は起きず、
命は助かり、
なぜか配信だけが伸びていく。
やがて視聴者は気づく。
この男は事故を起こす配信者ではない。
事故を“止める”配信者だ。
コメント欄は考察で埋まり、
検証配信へと変わり、
ついには国家からも声がかかる。
英雄でも、選ばれた存在でもない。
ただ「逃げなかった」だけの男が、
世界の“壊れ方”を一番近くで見続ける物語。