あらすじ
博物館でタイタニック展を訪れた少年ノアは、豪華な船室や有名な展示品の数々に目を奪われる人々の中で、部屋の隅に置かれた古びた無線機に不思議と心を引かれる。
百年以上前、海の上の孤島だった客船と陸を繋いだ最先端技術――マルコーニ無線。
それは人々の夢や言葉を運び、世界を繋ぐ「魔法の架け橋」だった。
無線室で未来に胸を躍らせていた若い通信士が見た夢は、百年後の世界で確かに叶えられていた。
けれど、どれほど技術が進歩しても、それを使うのは人間だった。
タイタニックを題材に描く、通信と人間の小さな物語。