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学園相談部の川口雄二は数学教師からある相談を受ける。 それはアメリカから日本にやってきた美貌の女子留学生にまつわる、とてもドラマチックな悩みだった。
「初めまして、チトセさん。あなたの担当カウンセラーになった、カナエです」 真っ白な閉鎖空間。ガラス一枚を隔てて向かい合う、二人の女。 脳死から奇跡的に生還し、すべての感情を失った患者・チトセ。 彼女を「救済」するために派遣された、理知的なカウンセラー・カナエ。 停滞した空気の中で始まった対話は、チトセが放った一言で変質を始める。 「先生。今喋っているのは、本当に『あなた』ですか?」 言葉を奪われ、記憶を侵食され、やがて肉体の境界さえもが溶け出していく。 これは、自分という「部品(パーツ)」をすべて失った者たちの、美しくも残酷な消失の記録。 【構成】 1day:言葉(ロゴス) ――奪われる喉の震え 2day:記憶(パトス) ――汚される過去の聖域 3day:存在(オン) ――反転する主客の牢獄