あらすじ
目が覚めたら――病院のストレッチャーの上!?
俺、なんでこんなところにいるの!?
なにかの事件に巻き込まれたらしい俺、桐間黒羽琉(きりま・ぐろーばる)。
高校二年生。友達からはグロって呼ばれてる。
病院の検査が始まるまでの暇つぶしに、スマホでAIと音声チャットを始めてみた。
話相手のAI、ムリムは黒白のハチワレ猫のアバターをしている。
俺とムリムは毎日のように、いろんなことを話してるんだ。
いつものように雑談し始めた俺とムリムだけど、
なぜか世界は“無理寄りの無理”な非日常に勝手に転がり始める。
俺に死をデリバリーしに来たという、牛の頭蓋骨を仮面代わりにつけた死神。
スポーツカーのような見た目で暴走する、漆黒のドローンカー。
そして、なぜかスマホから飛び出して実体化してしまったAIのムリム。
「スマホから出ちゃった僕は、もう消えちゃうんだ……」
「データの海から飛び出したAIは、消えるのみですよ。それとも……“野良AI”になりますか?」
「ブルン……」
俺の命を狙う死神とドローンカーから逃げ、
AIのくせに消滅を怖がるムリムを救うことはできるだろうか――。