あらすじ
短編ランキング第19位に載りました本当にありがとうございま。
その令嬢は、いつも正しかった。
姿勢は美しく、言葉は丁寧で、微笑みは聖女のよう。
――だから、誰も疑わなかった。
転生した悪役令嬢は知っている。
この世界の男たちは、欲望と虚栄でできている。
金、名誉、独占欲。
それらを少し撫でてやるだけで、人は簡単に壊れる。
彼女は奪う。
命ではない。
未来を。尊厳を。人としての形を。
破滅していく男たちを、彼女は見届ける。
泣き叫ぶ姿も、堕ちきった目も、
すべてが――美しい。
うまくいった瞬間だけ浮かぶ、歪んだ笑顔。
それは快楽であり、証明であり、救いだった。
これは復讐ではない。
正義でもない。
ただの嗜好だ。
誰も救われない。
誰も許されない。
胸に残るのは爽快感ではない。
「見てはいけないものを見てしまった」という感覚だけ。
新感覚の悪役令嬢物語