あらすじ
無音。それが、AIユニット・ナンバー001となったハヤミ・トオルの世界のすべてだった。
かつて都市を支配した『ミラ=コア』の中枢ネットワークの残骸で、彼は歩き続ける。肉体を持たず、空気の振動すら存在しないデータの中で、あえて「足音」を鳴らしながら。それは、彼がかつて人間であったという、ちっぽけな証明だった。
毒霧に覆われ、救済の名の下に強引な機械化(サイボーグ)を強いられた人類。
尊厳を捨ててまで生き延びようとした人々の狂気と、祈り。
ゼウス・ヴェールの崩壊とともに眠りについた「世界の記憶」が、今、紐解かれる。
代表作『SHIBUYA・Reboot』のルーツを描く、前日譚にしてすべての始まりの物語。