あらすじ
王宮家政婦リリアは、第一王子のハーレム管理と王城運営を一手に支えてきた“影の功労者”だった。
貴族令嬢たちの争いを調整し、財政を立て直し、使用人教育を整え――
王宮が円滑に回っていたのは、すべて彼女の働きによるもの。
しかし第一王子はそれを理解せず、
「家政婦など代わりはいくらでもいる」
そう言い放ち、リリアをあっさり解雇する。
さらに後任には、見栄えと身分だけを重視した貴族令嬢を採用。
結果、王宮は瞬く間に崩壊していく。
侍女同士の対立、浪費による財政悪化、ハーレムの内紛――
かつて完璧だった王城は混乱の渦へと沈んでいった。
一方、隣国へ渡ったリリアは、第二王子の招聘により王宮改革を任される。
彼女が整えたのは、身分ではなく能力を重視する新しい宮廷。
働きやすい環境は人材を呼び込み、国政は安定し、隣国は急速に発展していく。
やがて旧王国は限界を迎え、第一王子はついにリリアへ帰還を懇願するが――
「お断りします」
彼女はもう、“都合のいい家政婦”ではない。
自分を正当に評価してくれる場所と、
静かに寄り添ってくれる第二王子の隣で、新しい人生を歩み始めていた。
これは、
不要と切り捨てられた家政婦が国を変え、
本当の居場所と恋を手に入れる逆転物語。
――そして、失ってから気づいてももう遅い、王子の後悔の物語。