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ある朝目覚めると見たことのない金髪美人が目の前にいた。 周りを見渡すと“ゲームによく似た非現実の世界”ということだけは本能的に理解できた。 “ここは現実世界じゃない”“少なくとも自分が生きていた世界ではない”ことだけは確信している。 たいしてやりこんだゲームでもないのに、なぜここに? なぜか冷静でいられる自分、状況にも疑問を感じながらも、周囲の人間には辻褄の合う話を口が勝手に喋ってしまう。 そして“彼”は最大の疑問に頭を悩ませる。 ―俺は本当は誰なんだ?― ―元の世界とはどこなんだ?― ―本当の名前も顔も年齢も思い出せない―
名を持たぬ天使と、全てを諦めた悪魔。 交わるはずのない二人の時間は、刹那のように過ぎていく。 未来を知りながら、それでもアイツに近づいてしまった。 人間を愛する無垢な天使と、人間を信じない冷めた悪魔。価値観も性格も真逆の二人が過ごした、短くも穏やかな日々の記録。 「名前なんて、どうでもいい」 適当にそう嘯いていた俺が、最期の瞬間に告げたのは、アイツが一番欲しがっていた名前だった。 これは、欲望に負けて親友を失った、愚かな悪魔の告白。 紅茶を片手にお読み下さるとより一層楽しめますよ。 ※重複投稿してます。