あらすじ
ISO/IEC 27001の認証審査を担う主任審査員・御子柴朔は、複数の企業の適用宣言書(SoA)に奇妙な共通性を見いだす。
業種も規模も異なる組織で、除外される管理策の番号列に同一の数学的構造が潜んでいたのだ。
痕跡を追ううちに御子柴は、数理解析を源流とするコンサルティング会社「ヘリコン・アドバイザリー」と、その背後で制度と組織を“構造”から設計しようとする人々の存在へ行き着く。
彼らが作る仕組みは実際に機能し、事故を防ぎ、人を救っていた。だがその正しさは、制度の言葉では検証できない。
正しいものを、正しいまま検証可能にできるのか。
局所しか見ない監査制度の中で、大域を見てしまった監査員の戦いが始まる。