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「私は、全てを忘れる事にした」 ――あの日。自分を責める足跡でいっぱいになった昨日を捨て、彼女は「無」を選んだ。 しかし、たどり着いたのは静かな楽園ではなく、世界の理(ルール)が狂い、三半規管を抉る悪夢。 なぜ世界は45度に傾いているのか? なぜ、あの完璧な女教皇は私を見捨てて座っているのか? 答えを知っているのは、トコトコと「半歩前」を歩く、一匹のフレンチブルドッグ。 「もたもたしてたら、置いていくわよ、ゆり!」 空っぽのがま口には、錆びた銀の針。泥だらけのザクロ。 それは、看取りという絶望の中で彼女がこぼし、拾い上げられなかった「愛の欠片」の成れの果て。 これは、美しすぎる正解を脱ぎ捨てて、自分だけの「汚れた綺麗」を回収する巡礼の旅。 心おきなく息ができる場所は、この地獄の果てにあるのか、それとも――。
不運令嬢マルルーズは、彼女の不運にうんざりした婚約者に王宮で婚約破棄されてしまう。泣きながら帰ろうとする彼女は、呪われた王子との婚約を王にお願いされてしまう。彼女が呪われた王子のいる離宮に行くと、現れたのは黒いフレンチブルドッグの殿下だった。不運令嬢と呪物の殿下が運命を乗り越えていく物語です。