あらすじ
人は、できなくなった瞬間に、
人生が終わるわけではない。
地方都市の病院で働く作業療法士・宮本。
彼の仕事は、治すことではなく、
病気や障害を抱えた人の「生活」を支えることだ。
事故で手足が動かなくなり、
愛する子どもを抱き上げることもできなくなった男。
二十年間、止まったままの部屋の中で、
自分の人生は終わったものだと思っている男。
掴めない手。
動かない身体。
役割を失った時間。
それでも、その人の中には、
まだ終わっていないものが残っている。
宮本は、何も約束しない。
励ましもしない。
ただ、その人がもう一度立てる場所を探す。
静かなリハビリの現場で、
止まっていた人生が少しずつ動き始める。
これは、
人の生活を支える仕事――
作業療法士・宮本の物語。