あらすじ
西暦、205X年。
かつてのEV化停滞を糧に、人類は新時代の脱炭素化社会を確立。自動車業界は電気自動車、燃料電池車、一部のハイブリッド車が主流となる中で内燃機関車は姿を消しつつあった。
しかし、時代遅れな技術で走るとあるモータースポーツが世界中で熱狂的人気を博していた。その名は、【Hyper Formula World Championship(ハイパーフォーミュラ世界選手権)】。環境配慮の制約から解き放たれたこのスポーツは、かつてのF1世界選手権から名を改め、パワーユニットは完全内燃機関のみとし、エンジンと人間の限界に挑み続ける競技となった。
そんな極限のスポーツに、日本人女性ドライバー『秀嶋 凛花(ひでしま りんか)』は、所属する【スバル・STI・ハイパーフォーミュラチーム】の正規ドライバーの負傷がきっかけとなり出走することとなる。
しかし、リザーブドライバーだった自身のトップカテゴリーでの経験不足や女性故の体力不足。
さらに、今までとは次元が違うGフォース、露呈する男性ドライバーとのタイム差、マシンとの相性。
走れるのはわずかに数戦という残された時間の少なさ、メディアからのプレッシャー。
そんな中で、彼女は実力を示すべく足掻き続ける。自身の未来を切り拓くため。フォーミュラで戦えないと言われた「女性」の立場で、世界最高峰に抗うため。