あらすじ
35歳、独身。
仕事は続いているのに、人生の節目からはいつも少し遅れている——
相川由梨は、そんな自分を「選ばれなかった側の人間」だと思っていた。
クリスマスイブの夜。
帰るはずの駅で電車を降りず、
衝動的に辿り着いた見知らぬ街。
そこで出会ったのは、
12月24日と25日だけ営業する、静かな喫茶店と、
夢を諦めた過去を持つ店主だった。
恋が始まるわけでも、
人生が劇的に変わるわけでもない。
それでも、
「誰にも選ばれない夜」に初めて、
由梨は自分の人生を否定しなくていい時間を過ごす。
これは、
恋愛や結婚に救われなかったとしても、
それでも“生きていてよかった”と思える
ひとりの大人の女性の、静かなクリスマスの物語。