あらすじ
──“男女に友情はあるのか”
それは、長い人類の歴史がまだ答えを見つけきれずにいる問いだ。
だけど俺は信じてない。
だって、友情で済むなら、あの感じ──胸の奥のざわつき──は何なんだ。
夏休み、合宿免許の教習所に集まった大智(たいち)・更紗(さらさ)・麗央(れお)・美玲(みれい)。S字は「曲げるより戻す」、黄信号は「止まるのが原則」、坂道発進は「急につながない勇気」。運転の教えは、そのまま心の操作法になる。幼馴染への想い、直進ではない“好き”、焦りに負けない並走、そして「いまは赤」と言える自分。赤で守り、黄で考え、青は二人で出す。友情は“ある/ない”ではなく、“どう成立させるか”。初心者マークを胸に、四人はそれぞれの速度で路上へ踏み出す。