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エルザの紳士な婚約者は、存外素直な人だった。 社交的で言葉を選ぶことはするけれど、楽しいと笑い、悲しいと落ち込み、怒ると拗ねたように唇を尖らせる。 そして、嬉しいときには輝くような笑顔を見せるのだ。 ――だから、つまり。 彼がエルザに愛を囁くことがないのは、そういうことなのだろう。 ※株式会社フランス書院e-ブラン様より電子書籍化予定