あらすじ
家賃とカード支払いを抱えながら、帰省の影響でバイト代はわずか五千円。奨学金で生き延びても、低賃金と不安定な暮らしは変わらず、主人公は早朝から神経をすり減らしながら非正規労働の現場へ向かう。
京都バスの車内でも、並び抜かしや学生カップルへの苛立ちが、社会の分断や孤立感として蓄積していく。ホテルの清掃仕事は昼休憩もなく、シフトは恒常的にオーバー。ミスすれば即叱責、改善しても評価はない。成果よりも減点方式が支配する職場で、主人公は「ゲストのため」よりも「上司の機嫌を取る」駒に近くなる。
給料は低い、時間は奪われる、感謝も尊重もない――使い捨て労働の現実のなかで、主人公は四条河原町に降り立ち、静かに一つの判断に手を伸ばそうとする。