あらすじ
2005年、夏。高校生だった俺、和也は、友人たちとの友情の証として連番で買った宝くじが、なんと1等とその前後賞を含む当選番号であることを知る。
俺の人生は、常に裏切りと独占欲の上に成り立っていた。その悪癖に抗えず、俺は当選券3枚を抜き取り、残りのハズレ券をタイムカプセルに封印することで、完全犯罪を企てる。
当選金を元手に巨額の富を築き、20年後、俺は成功者として友人たちと再会する。罪は完全に風化し、俺の成功は盤石だと思っていた。
しかし、タイムカプセルを開封した夜、純粋に友情を信じていた友人・健吾が、俺の隠した「偽りの成功」に疑惑を抱く。
その疑惑が導いたのは、20年前に俺が犯した**「連番の規則性を致命的に崩す」という行為が生んだ、物理的な『穴』**だった。
俺が最も避けようとした「連番」という友情の誓いこそが、時を超えて俺の人生を破壊し尽くす、最も冷徹な告発者となる。
約2,000字の超短編ミステリー。友情と因果応報の連鎖が、一人の男の人生を破滅へと導く。