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転校五回目の春。柊木詠は新しい学校の古びた校舎二階、人けの少ない図書室に迷わず居場所を見つける。「本の中の人間は逃げない」——転校のたびに友人と離れ続けた詠にとって、本だけが変わらず傍にいてくれる存在だった。 ある日、詠はひょんなことから四人の「書人」と出会い、夜の司書になってほしいと頼まれる。個性的な四人を見ているうちに面白くなってきた詠は、それを引き受ける。書人たちと交流してゆくうち、詠の心境も変化してゆく。
「これは、私の理性が『彼女』という絶望に敗北するまでの全記録だ」 結末は、トー横での私の死。 40歳の私が、なぜあの場所で破滅したのか。 その原因は、すべて一人の女の手記にあった。 彼女の名前は「カコ」。 1993年――あの『完全自殺マニュアル』が発売された七夕に生まれた女。 リスカ、OD、サクラ、薬、ホス狂い……。 平成の「病み」の歴史を全身で体現する彼女は、まさに「衝動」の化身だった。 私は「理性」として彼女を分析し、記録し、救えると信じていた。 だが、それは傲慢な救済欲。 私たちは「共依存」という沼に沈んでいった。 彼女の「告白(手記)」と、私の「分析(手記)」。 二つの記録が交錯する時、本当の「人間失格」はどちらだったのかが暴かれる。 『死びとの恋わずらい』と『人間失格』に捧ぐ、メンタルヘルス・歴史サスペンス。 ――あなたの「理性」は、彼女の「絶望」に耐えられますか?