あらすじ
イヌ、サル、キジの犠牲もありながら、死闘の末に鬼退治を果たした桃太郎。
村に帰還した桃太郎は、幼馴染のお小夜との間に一人娘の桃姫を授かり、平穏な日々を送っていた。
桃姫が14歳を迎えた祭りの夜、鬼ヶ島の生き残り・温羅巌鬼(うらがんき)による襲撃が発生した。
平和を謳歌していた村は蹂躙され、復讐に燃える巌鬼との戦いで桃太郎もその命を落とした。
「地獄では──生きていけない」
燃える村にひとり残された桃姫が喉元に刃を突きつけたそのとき、ひとりの麗人が姿を現した。
美しい銀髪を月光に輝かせた彼女は、桃姫の冷たい手を太陽の熱を持った手で優しく包み込んだ。
「私の名は、雉猿狗(ちえこ)。御館様の祈りを受け、ただいま天界より参りました」
絶望する桃姫に向けて、雉猿狗は慈悲深くも力強い眼差しで告げた。
「桃姫様。あなた様が強い女性に育つその日まで、私があなた様を必ずや護り抜きます」
かくして桃太郎の娘〈桃姫〉と三獣の化身〈雉猿狗〉による、日ノ本を巡る鬼退治の旅路が幕を開けるのであった──。
《桃姫シリーズ 全五幕》
【第一幕 乱心 -Heart of Maddening-】
14歳の誕生日に鬼の襲撃で両親を失った桃姫は、故郷の村に別れを告げ、お供の雉猿狗と鬼退治の旅に出る。
【第二幕 斬心 -Heart of Slashing-】
出会いと別れを繰り返し、奥州・伊達領にたどり着いた桃姫は、二刀流の女武者へと華々しい成長を遂げる。
【第三幕 覚心 -Heart of Awakening-】
心の力に目覚めた17歳の桃姫は、闇の大空華が開花した関ヶ原を救い清めるべく、神仏融合体へと花ひらく。
【第四幕 伝心 -Heart of Telling-】
悪徳陰陽師・道満と晴明の邪心を打ち砕くため、神仏融合剣を携えた桃姫が仲間とともに関ヶ原の闇に挑む。
【第五幕 桃姫BLACK -SEREN≠DIPITY-】
桃姫伝説から500年──2099年・東京を舞台に、復讐の黒鬼と化した足立の姉妹が日本の未来を斬りひらく。