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昼の校舎に、二人だけの屋上があった。 クラスに居場所を失い、不登校になった僕は、毎日こっそり屋上へ通っていた。 ある日、同じように学校を避ける誰かがいた。互いに本名を名乗らず、「アオ」と「ミドリ」とだけ呼び合うようになった。 名前のない友情は、嘘も過去も関係なく、まるで雲の上を歩くように自由だった。 けれど、ある日ミドリの正体が明かされた瞬間、屋上の風が変わる――。 “名前を捨てた”僕らが取り戻そうとしたものは、ほんとうの自分か、それとも失われた青春か。 匿名社会の現代を切り取る、心の距離と名前の物語。