あらすじ
親友のリカから届いた「昨日びょういん行ってて」という一通の誤字LINE。
ただ美容院でイメチェンをしただけのリカだったが、それを「病院」と受け取ったカナコの脳内では、壮絶な医療ドラマが幕を開けていた。「重いからバッサリ切った」「意識が飛んだ」「切ったものをホウキで集めた」「頭を明るくした」……。
噛み合わないLINEのやり取りから、カナコはリカがヤミ医者のもとで「開頭して脳にLEDを埋め込む大手術(エレクトリカルリカ)」を受けたのだと勘違いし、パニックは最高潮に達する。
一睡もせず千羽鶴を折り、お見舞いの高級メロンを抱えて待ち合わせの駅へ向かったカナコ。脳内で短調のエレクトリカルパレードを響かせながら悲壮な覚悟で親友を待ち構える彼女の前に現れたのは、金髪ショートボブで春の陽気のように笑うリカだった。
たった一文字の誤字と壮大な思い込みが引き起こす、奇跡のすれ違いギャグ小説。