あらすじ
名門サージス魔法学園を卒業したシリウス・フォンド・パリストン。
しかし一縷の希望であった片思いのメリッサに振られ、彼は絶望の末、時計台から身を投げた。
「全てに……さよならだ」
――だが、死んだはずの彼は『臨界』という白と黒の世界で目を覚ます。
そこに居たのは、白銀の髪をした小さな男の子だった。
『僕がシリウスだよ』
今いる自分は本当のシリウスではない、十二年前に誘拐され殺された少年――「ジェイド」の魂だったのだ。
12年前、禁断の秘術により、死んだシリウスの肉体にジェイドの魂を押し込められた。
これまでのジェイドの記憶も葬り去られ、シリウスの記憶に塗り替えられて偽りの人生を17歳まで歩んできたのだ。
調整者は言う。
「十二年前へ回帰し、本来の人生を生き直せ」
ジェイドは、12年前の死ぬ直前に回帰する。ジェイドはシリウス時代の魔法知識でなんとか逃げ延び、魔法特殊任務部隊に保護される。
そんななか、魔法城の特殊任務部隊副隊長ダグラスと出会う。彼と関わっていくことで、孤独だったジェイドの心に柔らかな明かりが灯る。
やがてジェイドは、ダグラスに理想的な父親像を重ねて見てしまうのだった。
孤独な少年の複雑な家族愛とトラウマと悲劇が織りなす人間ドラマです。