あらすじ
34歳、立山ルイ。過労死ライン超えの仕事、薄い給料、代わりはいくらでもいる存在。「おれの人生には、全く価値がない」——それが偽らざる本音だった。
ある夜、タバコを買いに出た帰り道。露結した階段に足を滑らせ、意識を失う。
目が覚めると、見知らぬ異世界都市。しかも身体は、銀髪・猫耳・猫尻尾の美少女獣娘に変わっていた。
魔術が普及した現代風の島国・アンゲルス連邦共和国。転生者として登録されたルイの魔力評定金額は、なんと300億円。規格外の念動魔術と、銃弾すら通らない獣人の身体能力を手に入れた。
しかし平和な異世界生活など、最初から存在しない。魔術を持たない者たちによるテロ組織〝クーアノン〟、蔓延する違法薬物、ホテルジャック、児童売買——暴力と格差が渦巻く都市で、ルイは次々と事件に巻き込まれていく。
武器は規格外の魔力と、34年間で培った「どうせ死ぬなら同じだ」という鈍い胆力だけ。
くたびれたおじさんの魂は、銀髪獣娘の身体で、今日も覇気のない顔で生き続ける。