あらすじ
配送業一筋で生きてきた田島壮太、四十歳独身。
ある日、仕事中に道路へ飛び出してきた子どもを避け、有料道路からトラックごと転落してしまう。
次に目を覚ました時、そこは異世界の森だった。
しかも壮太の体はなぜか二十歳前後に若返っている。
突然の異世界転移に戸惑う壮太だったが、事故で失われたはずのトラックは、固有能力《神速積載庫(ゴッド・ロジスティクス)》として彼の中に残っていた。
荷物を安全に収納し、劣化させず、必要な場所へ運ぶ。
それは剣でも魔法でもないが、この世界ではとんでもない力だった。
人付き合いが苦手で、前世ではついに結婚できなかった壮太は、若返ったこの世界でひそかに決意する。
――今度こそ、ちゃんと生きよう。できれば結婚もしたい。
だが根が真面目で、困っている女性に妙に甘い壮太は、頼まれるとつい配送を引き受けてしまう。
薬、食糧、貴重品、時には人まで。
軽い気持ちで始めた“異世界の運送屋”稼業は、やがて商会、貴族、王国軍まで巻き込み、国の命運を左右する大仕事へと変わっていく。
これは、勇者ではない一人の元配送ドライバーが、運ぶことで人を救い、町をつなぎ、いつしか王国の命綱になっていく物語。