あらすじ
冒険者ギルドには、表には決して出ない部署がある。
依頼失敗の違約金回収、犯罪冒険者の処分、
そして回収困難な“遺体”の回収──
冒険者制度の影を処理する裏務課。
元Aランク冒険者のレオンは、
仲間が犯罪に堕ちた末、自らの手で処刑したことで心を壊し、
その“適性”を見抜かれて裏務課へと引きずり込まれた。
感情を捨て、機械のように任務をこなす日々。
そんなレオンの前に現れたのは、
無垢で明るい新人冒険者・アリアだった。
彼女はレオンを恐れず、
むしろ優しさを見抜き、
少しずつ彼の中に“人間らしさ”を取り戻していく。
だが──
アリアは依頼先の貴族の息子に襲われ、
正当防衛の末に殺してしまう。
ギルドは貴族との関係を守るため、
アリアを“処分対象”と決定。
そして命じられた処刑担当は、レオンだった。
涙を流しながら、
レオンは自らの手でアリアの命を奪う。
光を失ったレオンは、
壊れたまま裏務課の仕事を続ける。
毎日、アリアの墓に花を置きながら。
これは、冒険者の裏側で生きる男が、
一度だけ差し込んだ光を自らの手で失い、
それでも歩き続ける物語。