あらすじ
黒い霧に覆われた魔界、フラグメント。
そこではかつて、「道具」であり壊れるまで使われ、不要になれば捨てられる存在だった六人の悪魔が居た。
ゼロ、アルマ、イグニス、ゾーイ、ノエル、プリシラ。
六人は、過剰な魔力供給によって壊されながらも生き延びた“残り物”だった。
だが、その運命は別魔界の魔王によって覆される。
その魔王の名はゼノア。
彼女は六人を遠隔転移によって救い出し自分の魔界に連れてきて、ただ今は休息するとだけに専念しろと告げる。
支配できる力を持ちながら、あえて支配を強制しない主。
彼女は配下に【従う事を強制】するのではなく、自分達で選ばせた上で残させるやり方だった。
戸惑いと得体の知れない恐怖の中で、六人は徐々に気づいていく。
ここでは、壊れる必要がない。
背負った傷を価値にしなくていい。
だがそれはただの優しさでは終わらなかった。
ゼノアは、自身が必要だと感じた時だけ作戦に介入する。
そして一度動けば、その戦いは戦いですらなくなる。
存在の前提そのものを剥がし、敵を許容から外す。
圧倒的すぎる力は、六人に畏怖と新たな問いを与える。
「自分たちは、何をする存在なのか」
それぞれの役割の中で、六人は再定義していく。
自分達が守るべきものは主人でも勝敗でもない。
自分達が“崩れない状態”そのもの。
やがて彼女らはその為に必要な維持・制圧・切断を極限まで洗練させ、
“主に依存せず機能する悪魔”へと成長する。
これは救済から始まる、静かな支配