あらすじ
地球がバナッハ=タルスキー分解してから半年。
日本政府は毎朝、「今日の政府が昨日の政府と同じか」を確認する会議を開いていた。
昨日まで存在していたはずの地名や人名が、今朝は「存在が確認できないもの」として一覧に載る。
港には知らない駐留組織の船が接岸し、学校では同じ名前の生徒が二人いる。
それでも政府は、港を動かし、学校を開け、アメリカに返答し、国を続けなければならない。
内閣官房副長官補・結城修司は、制度を守るために首相権限を制限する決断を下す。
その判断は正しかった。
そして、人が死んだ。
壊れた世界で、正しい政府はもう一つではない。
それでも何かを届けなければならない人々のために、今日の政府を続けるしかない。