あらすじ
鬼を退治した英雄、天から授かった力、不思議な宝物。
私たちがよく知る「日本むかし話」の華やかな物語の陰には、歴史に名を残すことのなかった、ごく普通の人々の営みが隠されています。
英雄を英雄たらしめたのは、何十年もの歳月をかけて注がれた無償の愛。
怪力を持つ少年を導いたのは、静かに背中を見せ続けた母の言葉。
本作は、誰もが知る昔話を「想い」という視点で読み解き、綴り直した短編シリーズです。
錬金術が物質を変えるように、人の願いが、ありふれた日常を「伝説」へと変えていく――。
これは、教科書には載らない、けれど確かにそこにあった「名もなき彼ら」の物語。