あらすじ
「切っていいか?」
「まだダメ。まずは現状確認」
「面倒だな」
魔術師が歴史の裏側へと消え去った現代――だが、彼らの遺産アーティファクトは今も貴族たちの権威を支え、無機質な電子音が鳴り響くオフィスの影で世界の均衡を歪めている。
口八丁の交渉屋センリ・ハーコートの仕事は、そんな危険なアーティファクトの後始末。相棒は剣一本で何でも解決したがる女剣士ウルリカ。国際機関『ユースティティアの天秤』の末端で、割に合わない厄介事を片付けている。
そんな凸凹バディはいつも通りに仕事をするはずが――ある雪深い村への派遣を境に、彼らの日常が決定的に壊れる。
そこにいたのは、世界を拒絶して閉じこもった、たった一人の怪物だった。
※カクヨム・ハーメルンにも投稿しています。