あらすじ
大規模災害そのものは、予測できない。
だが災害発生直後、地上が踏み込む前に「見なければならない場所」がある。
山間部、孤立地域、崩落地形。
人が入れば二次災害が起きかねない現場では、
最初に動くのは地上ではなく、空だった。
消防庁航空支援管制班。
後にAIレスキュー試験部隊《ガードライン》が導入される以前、
彼らは大型航空支援機と救助用無人機ドローンを用い、
上空から地形データを取得し、
「行ける場所」と「引くべき場所」を判断していた。
空から全体を見渡し、
救助が不可能な地点を切り捨て、
それでも救える命のために線を引く。
AIも、撤退アラームも、まだ存在しない時代。
それでも、誰かが判断しなければならなかった。
これは、
地上のレスキューが動く前に、
空で判断を引き受けていた者たちの物語。