ページ:1(2件表示) / タグ一覧へ
断罪された令嬢は、死ななかった。 ただ“置かれただけ”だった。 裁きのあと、城の最奥にある狭い場所に残されたもの。 それは名前を持たず、形も定まらず、ただそこに“ある”ことで、世界の歪みを滲ませ続ける。 侍女見習いユリアは、偶然その存在に触れてしまう。 理解してはいけない。名付けてはいけない。 それでも、裁きの仕組みと沈黙の責任から目を背けることはできなかった。 裁かれたのは、彼女か。 それとも、裁きを正義だと信じ続けた世界か。 断罪という儀式が生み落とした“後始末”を描く、 悪役令嬢×制度×心理サスペンスホラー短編。
聖女は、絞首刑に処された。 神に愛されているかどうかを、確かめるために。 奇跡を持つ彼女は、すべてを救わなかった。 救えないものを「救える」と嘘をつかなかった。 その正直さが、「冷酷」「選別」「偽りの聖女」と呼ばれ、やがて“悪役”へと変えられていく。 公開処刑。 そして――蘇生。 神は彼女を見捨てなかった。 だがそれは、人の正義を完全に否定する出来事だった。 「神に愛された悪役聖女」として生き返った彼女は、 もはや誰の信仰にも、誰の都合にも従わない。 これは、 正義が聖女を殺し、 神がその正義を否定した物語。