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老犬リリィは、大切な少女を失い、毎晩海辺のベンチで月を眺めていた。 そんなある夜、不思議な黒猫フィガロが現れ、「記憶の海の底にある夜の図書館には、君の少女の願いが眠っている」と告げる。 代償を払ってでも少女の最後の願いを知りたい――リリィは、フィガロと共に記憶の海へと旅立つ。そこで出会う、夢を失った者たち、言葉を忘れた者たち。様々な喪失と向き合いながら、リリィはついに夜の図書館で少女の願いを見つける。 そこに書かれていたのは「リリィが、もう寂しくありませんように」という言葉だった。涙と感謝に包まれながら、リリィは静かに消えていく――。 切なくも温かい、犬と少女の絆の物語。 ■以前書いたのを書き直しました。 黒猫フィガロと、願いの図書館 〜涙と魔法に満ちた旅の記録〜 https://ncode.syosetu.com/n5860kt/
町外れの廃病院。 夜明け前の裏庭で、おしゃべりなカラスと無口なクロネコが、人間の死と「不吉」というものについて話をしている。 クロネコが見つめ続けるひとつの窓。 そこにいた、かつての優しいおばあさん。 届くことのなかったネズの枝。 これは、不吉と呼ばれる存在たちが、静かに誰かを想う、小さな物語。