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「あの事件、『在らぬ者』が絡んでいるらしい」 意味深に、そう噂される者が居る。 彼は決して名を名乗らず、功を誇らず。 ただ、確かにそこには誰かが居たのだと。 その痕跡だけは在るのに、その姿を見た者はほとんどいない。 彼は英雄にならない。 地位や名声、金にも興味を示さない。 ただ、自分がやる意味のある仕事だけを選び、淡々とこなしていくだけだ。 自分の持てる力を使い、必要な時にだけ。 誰にも気付かれぬ場所から世界に少しだけ介入する。 これは、名を持たぬ一人の冒険者が、 世界と“適切な距離”を保ちながら歩いていく物語。