あらすじ
没落令嬢リュシアは、期限を抱えた騎士エイドを救うため「救済婚(期限付き婚姻契約)」に署名する。命は繋がった――代償として、彼女の“名前”が世界から消え始める。呼ばれず、記録にも残らず、社会から薄れていくのに、彼だけが生きる救いなんて嫌だ。
救済婚を斡旋する公爵家は慈善の仮面で名を没収し、従属させて利益を得ていた。ならば契約は破らない。定義条項「従属=無償提供」と“合理的解釈”を逆手に取り、名を奪って得をした側こそ従属するよう言葉で縛る。
更新儀式の公の場で支配の正体を暴き、リュシアとエイドは「期限なし・対等」の新しい誓いを結び直す。犠牲では救わない――二人で生きるために。