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敵に名前を聞いた、その瞬間——俺は引き金を引けなくなった。 帝国兵・渡辺誠は、戦場の塹壕で一人の少年兵と遭遇する。 銃口を向け合いながら、なぜか互いに撃てなかった二人は、やがて名前を交わし、食料を分け合い、同じ夜を過ごす。 だが戦場において、「敵」を「人間」にしてしまうことは致命的だった。 三日後、戦線を突破した彼の前に現れたのは——。 名前を知るということは、一瞬の躊躇いを生み、そして一生消えない記憶になる。 これは、敵に名前を与えてしまった一人の兵士の物語。