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「殿下、本当に、アリス様でよろしいのですか?」——王太子セドリックの婚約者アリス・ラングレー伯爵令嬢は、幼馴染の子爵令嬢トリシアから、3年、そう問われ続けていた。殿下は3年、一度も、わたくしをお守りにならなかった。そしてある日、トリシアが建国記念夜会の仕切りを奪う。アリスは静かに身を引いた。王宮の敷石が、代々のラングレー伯爵家の娘の歩幅で切られていることを、トリシアは、まだ知らない。殿下、少しだけ、遅れて参ります。