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軍人の夫を持ちながら、家事も軍事も英雄譚にも一切興味のない令嬢、アリナ・ビリアス。 夫のギアンが出征した翌週、彼女は執務室で雑務をこなすふりをしながら、戦地からの手紙を机の隅に置いたまま応接室へ向かった。 気づけばその手紙は、書類の山ごとゴミ箱の中だった。 兵糧が届かない。物流が閉ざされている。夫がいる北部辺境は窮地に立たされているという。それでも「ギアンの無口さと鈍感さが掛け合わさればなんとかなるだろう」と都合よく解釈するアリナに、使用人が一言残した。 「ゴミ箱、整理した方が良いですよ」