あらすじ
「銭の力で、誰も涙しない世を作る」
かつて、そう夢見た男がいた。
自由都市・堺で巨大な富を築き、人々から“銭神(ぜにがみ)”と呼ばれ、天下人・織田信長すら無視できない存在となった伝説の商人・瓶田蓮次郎。
しかし、その理想は時代の奔流に呑まれ、全てが灰燼に帰した炎の夜、彼は壮絶な最期を遂げる。
――たった一人の弟子、少女・蓮(れん)に、一枚の銭を託して。
なぜ理想に燃えた男は、全てを焼き払い、死なねばならなかったのか。
一人の少女との出会いから始まった、彼の野望と栄光、そして挫折の生涯を巡る、炎と銭の追憶物語。
――そして三年後。
師の遺志を継いだ蓮は、二人の仲間と旅に出る。
友との最後の約束を守る、鬼神の如き武人・惣兵衛。
死んだ妹分の面影を蓮に重ね、過去を振り払うように戦う、元くノ一・お蝶。
師(あなた)の夢を叶えるため、少女が「銭の理(ことわり)」を武器に、豊臣秀吉が統べる戦国乱世の闇を斬り拓く、本格戦国経済ロマン。