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村の外に一本の橋がある。朝、橋の前に人が集まる。 渡らず、戻らず、立っている。橋の中央に人がいる。動かず、座っている。 声は少ない。夕方になる。翌朝、同じ場所に人がいる。橋は一本のまま残っている。
失恋の夜、主人公は家に帰れず駅裏の路地をさまよう。街灯の下で出会った灰色の猫は、価値のない布切れや段ボール片を何度落としてもくわえ直し、諦めずに運び続けていた。夜明け前、通りがかった清掃員の「それ、子猫の寝床に持ってくんだよ」の一言で、猫の行為が“誰かの明日”のためだと知る。主人公は未送信の言葉を消し、痛みを抱えたままでも一歩だけ帰路につく――静かな希望を手にする物語。
夜明け 晴れているか 二人 わがまま 言い合った あの街のあの時間 蝶々が 壱羽 俺の 右腕に 皆 夢の中へ 皆 月の中へ
とある夜明けの呟き、です。