あらすじ
オレ、ひいてはオレんちの男衆は代々「女好き」やとか「スケベェ」やとか言われてるんやけど、おう、任せろや、今さらそんなん気にせーへんし否定かてせーへんわ。
紆余曲折あって、蒲田で暮らすことにしたったけっこう高校生になりたてのオレは、羽田空港まで迎えに来てくれた兄貴と住むとこに向かう途中、赤い電車こと京急ん中で「とあるイベント」に遭遇した。そこには許しがたい悪者がおったわけで、見るに堪えへんシチュエーションやったから、あいだに入って邪魔したることにしたった、社会的に立派な立場にあるらしい兄貴かて「やってこい」って背中ぁ押してくれたしな。加害者にガチコン言わせたって、被害者については見事助けたったっちゅう寸法や。加害者=オトコ、被害者=オンナ――もろもろ手の内明かしてんねんからみなさん、「そこにあった展開」ついては、誰にでももはやわかりきってることやろう。
じつのところ、オンナやったら誰でも助けたるつもりやったんやけど、とりわけそのコはえっらいピンズド、えっらいイケてたんよ。めっちゃ好みのボーイッシュな感じがアリアリやったさかい、ソッコーでお近づきになりたかったんや。
ああ、そうや、重ねてになるけど、オレは脊髄反射で動くかなり野蛮で軽薄で、フツウのヒトならヒいてまうくらいの、やっぱり好色なんや。それはそれで間違いないんやけど、案外、誰に対しても、オレは誠実やったりするんやぞ? 日頃の行いゆえにか、誰にも信じてもらえへんけどな。
コイツは全編一人称大阪弁でお送りする、読みにくいに違いない、誰かさんの恋にまつわるお話――そないな感じなんやわ。