あらすじ
これは「宇宙大回転マッハシステム」の最新エピソードです。第1、第2象限を読まないと内容が理解できないように書かれています。もちろん第3象限も最初から読むべきです。全部読んでも意味がわからないのであれば、この小説はあなたに向いていないかもしれません。ごめんなさい。
アイボリーと合流し、デザイナーチルドレンが全員勢ぞろいした。満を持して轍先生は授業開始を宣言する。授業は授業であり必ずしも真実とは限らないこと、世の中を見ていく際のひとつの指標にすぎないこと、それを前提として…
「まず、アレシボメッセージの説明から始めます。1974年にアレシボ天文台の電波望遠鏡から送信された1679ビットの2進メッセージです…」
「先生、それってアレシボリプライと何か関係ありますか?」
「まったく関係ありません。アレシボリプライは全宇宙方向から降り注ぐシグナルを確率共鳴現象で増幅した結果得られる基礎ならびに応用科学情報です。レオンハルト・ベルンシュタイン教授が、解析予算獲得のためにアレシボメッセージの返信だと大嘘ついた結果、アレシボリプライと広く呼ばれるようになりました」
「何で嘘だってバレたのに、まだアレシボリプライって呼んでるの?」
「科学にはロマンが必要なんです。あと詐欺にもロマンが必要です」
その後、アレシボリプライの内容、デザイナーズチルドレンの秘密、シンタグマメソドロジーが必要な理由、と内容は展開していき、途中の実習では、吉祥家の通底伝承を挟んだりしながら、ちゃくちゃくと授業は進んでいく。
月見台を通して、ヒスパニオラの整備が進む。テラフォーミングは後回しに、主駆動系の動作チェックを兼ねて、ついに天体宇宙船ヒスパニオラはL1を離れ、公転軌道に移った。
目標は、火星と木星の間、メインベルト小惑星4ベスタ(の隣り)
マッハポイントは、まだ、そこにある。
ーーまだ?
「マッハポイントって、動いたりするもんなの」
「そりゃ、そうだよ。止まったまま、ってことはない」
「あのさ、そういうことって、先に言ってくれない?」